自分をケアするのが好きだ。
この年齢だからケアをしなければ保てない。
体型に肌や髪の毛。
自宅ケアはかかさずしている。
月に何度か美容の日を決めてプロにもしてもらう。
本格的にケアをしだして肌は驚く程変わった。
肌の色をはワントーン明るくなり肌質も変わった。
ケアでここまで変わるのか。
自分の肌で実感した。
お金が無かった昔。
ケアなんてした事が無かった。
それどころではなかった。
借金返済と生活費の支払いに追われる日々。
生活をするだけで一生懸命だった。
自分の為に使うお金も時間も無かった。
そんな時間があったら働きたかった。
そして時間があれば子供に何かしたかった。
自分はいつも最後。
自分の為に使う時間もお金もない。
もったいないと。
いつもそう思っていた。
学歴も無い資格も無い。
特技も自慢出来る物も無い私は価値が無い。
価値が無いから必死で働くしかない。
自分の事を決めつけどこか諦めていた。
愛する子供。
子供にはケアをかかさなかった。
小まめにケアをし子供が困らないようにと。
幸せになるようにと。
ある日何気なく自分の顔を鏡で見た。
こんなに老けていたのか。
これは誰だ。
子供が大きくなった時こんな私でいいのか。
子供が自慢できる母親になりたい。
それなのに目の前にいる私はボロボロなおばさん。
不幸せそうなただのおばさん。
生活に疲れ何もない。
年齢よりずいぶん老けて見える。
自分でショックを受けた。
こんな私は嫌だと。
お金に余裕が出来たら時間にも余裕が出来た。
お金と時間をかけてケアをした。
自宅ケアもかかさずするようになった。
ケアをしていくうちに見違えるようになった。
ケアが楽しくなった。
いい年のおばさんだが自慢の肌だ。
日々使う基礎化粧にお金をかける事が出来る。
肌メンテナンスにお金を使える。
ありがたい。
子供はいつも肌を褒めてくれる。
行事にも自信を持って参加できる。
ママ友にも引け目を感じない。
おばさんだからと。
若作りはしない。
年相応でいたい。
その為にお金と時間をかけてケアをしたい。