好きな物とお金

花が好きだ。

私の花好きは母譲りだ。

実家にはいつも花が飾ってあった。

母は花が好きでいつも花の話をしてくれていた。

季節の花。

花言葉。

そのおかげで私は花が好きになった。

タワーマンションの各部屋には花を飾っている。

玄関にリビング。

子供部屋に私の部屋。

どの部屋に居ても花がある。

おかげで子供も花が好きになった。

花の名前を覚え花言葉も覚えている。

花が好きな子供を見て私の母も嬉しそうにする。

花好きが似ていて嬉しいと。

おばあちゃんと花の話をするのが楽しい。

子供は言う。

おばあちゃんこの花知ってる。

そう言いながら母と花の話をする子供は愛らしい。

お金が無かった昔。

好きな物にお金を使えなかった。

借金と生活費に追われる毎日。

欲しい物は合った。

でも余計な物にお金は使えない。

そう自分を押し殺していた。

本当はこれが欲しいのに。

食べたい物があるのに。

でもお金が無いから手に入らない。

惨めな生活。

子供が大きくなった時こんな思いをさせたくない。

こんな泥沼の生活から抜け出さないと。

何とかしなければ。

惨めな思いは私だけで十分。

お金と時間に余裕がある今。

好きな花を好きなだけ買えるようになった。

お金が無かった頃。

花が好きという事を忘れていた。

好きな物にお金を使えないからかいつの間にか忘れていた。

生活に追われ心を失っていた昔。

今では好きな物にお金を使える。

好きな花に囲まれた生活。

子供にも好きな物を伝える事が出来る。

好きな物にお金を使える生活に感謝。